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保守・費用

WordPress保守の費用相場は? 月額3,000円と5万円の違いを、中身で比べる【2026年版】

2026年10月20日 更新

この記事でわかること

  • 「保守」と呼ばれる作業の中身
  • 月3,000円・1〜3万円・5万円前後のプランで、実際に何が違うのか
  • 業者を比べるときのチェックリストと、契約で気をつけたい条項
  • 業者に頼まなくても、自分で毎月できること

WordPressの保守料金を調べると、月3,000円のプランもあれば、月5万円を超えるプランもあります。同じ「保守」なのに、10倍以上の差があります。

結論から言うと、差は「作業の量」より「何かあったときに戻せるかどうか」にあります。この記事では、価格帯ごとに中身を分解します。

「保守」でやっている作業は、大きく6つ

業者によって呼び方は違いますが、中身はおおむね次の6つです。

  1. 更新:WordPress本体・プラグイン・テーマ・PHPのバージョンを上げる
  2. バックアップ:データを定期的に保存し、必要なときに戻す
  3. 監視:サイトが落ちていないか、改ざんされていないか、使っているプラグインに脆弱性が出ていないかを見る
  4. 障害対応:表示されない、ログインできない、といったときに直す
  5. 軽微な修正:文章の差し替え、画像の入れ替えなど
  6. 報告:何をやったかを毎月伝える

料金の差は、このうちどこまでを、どの品質でやるかで決まります。

月額料金の相場と、価格帯ごとに買えるもの

各社が公開している料金を見ると、小規模なサイトで月3,000〜10,000円、お問い合わせフォームや予約機能があるサイトで月10,000〜30,000円あたりが中心です。その上に、月5万円前後のプランがあります。

価格帯 主な作業 省かれがちなもの
月3,000〜5,000円 自動更新、サーバー内のバックアップ ステージング、更新後の目視確認、復元テスト
月1〜3万円 更新後の確認、サーバー外へのバックアップ、死活監視、月数回の軽微な修正 脆弱性の常時監視、対応時間の約束
月5万円前後 ステージングで検証してから更新、復元テスト、脆弱性監視、改ざん対応、対応時間の約束(SLA)、詳しい月次レポート ほぼなし(修正作業の上限時間は要確認)

月3,000円前後:「自動で更新して、自動でバックアップ」

この価格で人が毎月じっくり作業するのは、採算上ほぼ不可能です。中身は、ツールによる一括更新と、サーバー機能のバックアップが中心になります。

ブログ中心の小さなサイトなら、これで足りることもあります。ただし、更新でサイトが崩れたときに誰が気づいて、誰が直すのかは確認しておいてください。

月1〜3万円:「人が確認する」保守

更新したあとに人がサイトを開いて、表示やフォームを確認します。バックアップをサーバーの外に置くのも、この価格帯からが一般的です。問い合わせが売上につながっているサイトは、最低でもこのラインを目安にすると安心です。

月5万円前後:「壊さない仕組み」と「戻せる保証」

本番と同じ環境(ステージング)で先に更新を試し、問題がなければ本番に反映します。バックアップから実際に戻せるかの復元テストも定期的に行います。ネットショップや予約サイトのように、止まると損失が出るサイト向けです。

安いプランに多い「見えない省略」

安いこと自体は悪くありません。問題は、省略されている部分が契約書から読み取れないことです。

  • 本番でいきなり一括更新:ステージングがないと、壊れた状態をお客様が先に見ることになります。
  • バックアップがサーバーの中だけ:サーバーごと乗っ取られたり障害が起きたりすると、バックアップも一緒に失われます。
  • 復元テストをしていない:戻せないバックアップは、ないのと同じです。
  • 「更新」に本体だけ、PHPは含まない:古いPHPのまま、何年も放置されているサイトは少なくありません。

なぜここが大事なのか。IPAの「2024年度 中小企業における情報セキュリティ対策の実態調査」では、不正アクセスの原因の48.0%が「修正プログラムの未適用などの脆弱性」でした。1件あたりの平均被害額は73万円、復旧までの平均日数は5.8日です。被害を受けた企業の約7割は、取引先にも影響が出たと答えています。

更新を怠るリスクは、年々大きくなっています。Patchstackのレポート「State of WordPress Security in 2026」によると、2025年に新たに見つかったWordPress関連の脆弱性は11,334件で、前年から42%増えました。そのうち91%はプラグインです。

業者を比べるためのチェックリスト

見積もりを取ったら、この表で比べてください。「はい」が多いほど、中身のある保守です。

確認項目 確認のしかた
更新前にステージングで検証するか 「本番で直接更新しますか?」と聞く
更新後に人が表示を確認するか 確認するページの範囲を聞く
バックアップはサーバーの外にもあるか 保存先と保存期間を聞く
復元テストをしているか 頻度と、最後にやった日を聞く
PHPの更新は含まれるか 含まれない場合の費用を聞く
使っているプラグインの脆弱性を監視しているか 情報源と、見つけたときの対応を聞く
障害時の対応時間は決まっているか 「何時間以内に着手」と書面にあるか
月次レポートはあるか サンプルを見せてもらう
軽微な修正は月に何回・何時間までか 超えたときの単価を聞く
ドメイン・サーバー・管理者アカウントは自社名義のままか 契約書に書いてあるか
解約時に何を引き渡すか データ・ログイン情報・資料の範囲
最低契約期間と解約条件 違約金の有無

契約書で要注意の条項

金額よりも先に、次の点を確認してください。

最低契約期間と違約金

「月額制なのに契約期間は1年、途中解約には違約金」という組み合わせはよくあります。中身に満足できなくても、すぐにはやめられません。月単位で解約できるかを確認しましょう。

ドメインやサーバーが業者名義になる

「こちらでまとめて管理します」は便利に聞こえます。しかし名義が業者のものになると、解約するときにサイトを持ち出せなくなります。ドメインとサーバーは自社名義で契約し、業者には作業用の権限だけを渡すのが基本です。

管理者権限を渡してもらえない

「お客様が触ると壊れるので」という理由で、管理画面に入らせてもらえない契約もあります。これでは、文章を1行直すにも業者への依頼が必要になります。自社用の管理者アカウントは必ずもらってください。

作業内容が「保守一式」としか書いていない

何をやるかが書かれていなければ、やっていなくても文句が言えません。前の表の項目が、契約書か仕様書に書かれているかを確認します。

修正はすべて「都度見積もり」

月額を払っていても、テキスト修正のたびに見積もりが来る契約があります。月額に何が含まれるかを、具体的に確認しましょう。

自分で毎月できること(目安は月30分)

業者に頼む場合でも、頼まない場合でも、持ち主として次の確認は自分でできます。

作業 頻度 やり方
管理画面の更新通知を確認 毎月 「ダッシュボード」→「更新」を開く
サイトヘルスを確認 毎月 「ツール」→「サイトヘルス」で重大な問題がないか見る
ユーザー一覧の確認 毎月 退職者や心当たりのない管理者がいないか
使っていないプラグインの整理 3か月ごと 停止中のものは削除を検討する
バックアップの保存先を確認 毎月 最新の日付があるか、サーバーの外にもあるか
フォームの送信テスト 毎月 自分宛てに送って届くか
ドメイン・サーバーの更新期限 年2回 期限と自動更新の設定を確認する

更新作業そのものは、慣れれば自分でもできます。ただし、本番での一括更新と、PHPのバージョン変更は、壊れたときに戻す手段を用意してから行ってください。詳しくはWordPressの保守は自分でできる?で解説します。

自分でやる・任せるの線引き

おすすめは「持ち主は自分、手間のかかる作業と緊急時は任せる」という分け方です。

  • 自分でやる:文章や画像の更新、毎月の確認、ログイン情報の管理
  • 任せる:ステージングでの更新検証、PHPの変更、改ざん時の対応、復元テスト

こうしておけば、業者を替えたくなったときもサイトを持ち出せます。契約の見直し方はWordPress保守契約書のチェックポイントにまとめる予定です。

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